当社の工場長 梅江(弟)のご紹介をかねてレポートしたいと思います。
目次
製材所に勤めることになったキッカケを簡単に教えてください。
私は社長の実の弟になります。22歳の時から製材所で働き出しましたので、今年で33年になるんですね。製材所に勤める前は大学を出て車の整備士をしていました。
はじめは兄(社長)が製材所を継ぐということもあってそのまま整備士としての道を進む予定だったんですが、父が亡くなったことがキッカケで兄と一緒に製材所で働くことを決めたんです。
今では工場長という立場で日々、材木の切り分けを行ってるんですが、勤め始めた時は切られた材木をテーブルで分けるという作業からスタートだったんですよ。
現在は木材を切る台車もすべて機械化されているんですけどね、当時は台車で切った跡にレーンがなく・・・切ってはすぐに手で取って小分けするという繰り返しでしたね。
その下積みが約5年ほどあったのですが、どのようにして木材を切っていくと歩留まり良く(ロスが少なく)切れるのかを覚える良い機会になっていたんだと思います。
どんな流れで一日の仕事をしているのかを教えてください。
朝7時頃に出社して、当日の納品する商品の把握から入ります。
基本は社長から指示があるので、納品する商品に合わせて材木を切り分けていくという流れです。チェックが終わると8時頃から材木の切り分けを開始します。その後カットした木を「超仕上げ」にしたり「エンドマッチ」や「うづくり」といった加工を施していきます。その作業を17時ごろまで行うというのが大きな一日の流れなんです。(昔は台車で切っていくというだけの作業が多かったんですが、ネットショップが始まってからは加工する作業が増えましたね 笑)
製材所っていうと大きな木を機械を使ってだんだんと小さくするという作業をイメージする方も多いと思いますが、ただ闇雲に木を切っているというわけではないんですよ(笑)
当社の商品を見ていただくとわかると思うんですが、節がある商品、無い商品(無節)があります。
実はこの節がないところを多くしてカットするというのが腕の見せどころなんですよ(笑)
木を切る方向次第で一枚の板の中に入る節の数が変わってきます。
節が多く入ってしまうと商品価値も下がってしまうんですね。
ですので私としてはできるだけ節が入らないように心がけて切っているんです。
「どうやって見分けてるんですか?」と聞かれることもありますが、これはやはり経験がものをいうところだと思います。
台車に乗せて材木を回転させているときに節を少なくする切り方と歩留まりをよくする(ロスを少なくする)方向を見定めてからカットをしているんですよ。
これまでの仕事で難しかったことや辛かったことはありますか?
まだ台車でのカットを始めたばかりのころの話になるんですが。
風が強く吹く場所で育った木によくあるんですが「あて」と呼ばれるものすごく硬い部分が自然にできるんです。その部分をカットする際は非常に注意が必要なんですが、昔はこの「あて」の部分を見分けることができなくて・・・。
実はこの「あて」という部分はあまりにも硬いため台車についている30馬力の帯鋸(おびのこ)でもカットすることができないんですよ。
それを昔は見分けれずカットしていたら、刃が挟まって止まってしまって。でも台車は高速で回転しているので突然白煙があがったりしたんです。正直そのときはものすごく焦りましたね~。
今は断面を見ただけで見分けれますが、当時はその判断ができなかったんで非常に苦労しましたよ。
これからの課題や今後の目標はありますか?
そうですね~、今でも心がけていますし、これからももちろんなんですが、「お客様からの信頼にしっかりと答えていきたい」というのが私の想いです。
以前、材木の卸をしていた際には、仕事が少なくなり、当然お金もなくなり・・・最後はカットする丸太も無いという辛かった時期があります。
それに比べると今はネットショップからの受注が増え、毎日朝から忙しいということが非常にうれしく感じるんです。お客様からいただくコメントなどを見ていくと、以前にも増して「より良い商品を送りたい」という気持ちが強くなりました。
せっかく数ある製材会社から当社を選んで購入してくれたわけですから、商品が届いた際に「こんなのが来たのか・・・」という風には思われたくないんですよね。こんな良い商品が届いた!と思っていただけるように商品の選別を今以上に厳しくしてより良い製品をお客様に届けていきたいというのが私の想いです。