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梅江製材所通信

木を使用した家は涼しい?夏に涼しい木の家で今年は暑さをのりきる!

「暑い!暑い!暑い!」
毎年この時期になると周りからよくこの声が聞こえてきます。
今年は猛暑も予想されており、例年以上に暑さ対策が求められるのではないかと思います。
最近は熱中症などで運ばれている方も多く、各々で対策が必要ですね。

 

そんな中、私たちからのご提案は「木の部屋で暑さをのりきる」ということ。
猛暑と予想されている時期までもう少し時間がありますので、皆様もお部屋のDIYにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

熱伝導率からみる木のすごさとは?

木の部屋がなぜ暑さ対策に優れているのか。それは「熱伝導率」というものが関係しています。
熱伝導率とは熱の伝わりやすさを表す数値なんですが、木はコンクリートの15分の1から20分の1、鉄の400分の1から500分の1くらいしか熱を通しません。熱が伝わりにくいので、外が暑くても家の中は比較的涼しいというふうになるんですね。

外からの熱がそれだけ伝わりにくくなるとのことなので、エアコンの効きがよくなったり使用量が減ります。結果的に電気代の節約にも繋がりますので、家計にとってもプラスになりますね!

 

迷ったならまずは壁!
壁を木材に変えるだけで熱の下がり具合が変わります。

お部屋をDIYする上で重要になってくるのが、施工をする順番。
「どこから施工をすればよいですか?」と聞かれたら、
1.壁 2.床 3.天井の順番で施工することをオススメしています。

 

お部屋の温度を早く下げるには壁や天井などの材が持つ熱を早く下げないといけません。
特に真夏の西日などがあたる壁では日中照らされ続けた壁は非常に高温になっており、夜になっても熱がなかなか取れず、エアコンをつけていてもぜんぜん温度が下がらないなんていう経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
西側の壁に木材を施工するだけでも熱が遮断され、部屋に熱が届きにくくなります。

 

次にオススメなのが「床」の施工です。西日のような直射日光で暑くなる心配はないのですが、熱は上に上昇する性質を持っています。
床に木を敷くことで、日中暖められた地面からの暑さを遮断する効果があり、更に床からの湿気の防止にも繋がりますので、ぜひ床も施工されてみてください。

 

調湿作用で湿気知らずのお部屋に

熱の断熱性が非常に高いということの他に、木には調湿作用というものが備わっています。
家の中の快適性というのは気温と湿度が大きく影響しています。
断熱性をどれだけあげても湿度が高ければ不快指数があがり、結果として不快な部屋になってしまいます。(梅雨時期なんかが良い例だと思います)

 

しかし木が持つ調湿作用をうまく活用することで快適な部屋に近づけることが可能なのです。
木は湿気に対して吸放出性という機能を持っていて、湿度が高いと湿気を吸い、湿度が低いと湿気を出し一定の範囲で湿度を保とうとする働きがあります。

 

木自体が湿気を調整してくれることで、部屋の中の快適度を増すことができるということなんですね!

ここに、調湿作用がどの程度あるのかを実験したデータがあります。こちらもぜひ参考になされてください。

 

A棟はビニールクロス全面で覆われた部屋
B棟は杉と他木材で覆われた部屋

 

A棟とB棟で約6ヶ月間、外気が極端に温湿度の高い日、低い日、温湿度の差が激しい日を5日間選んで2時間おきに部屋の測定をしてみました。

木材の調湿作用は平衡含水率から分かります。平衡含水率とは、木材を一旦乾燥させ、ある一定の乾燥状態に達するとそれ以上は乾かなくなります。木材の乾燥が安定した状態です。この時木材が平衡含水率に達したと言えます。

 

上記の条件ででた結果は、
A棟の湿度が40%前後に対してB棟は半分以下の18%前後となりました。
しっかりと調湿作用が働いているという証拠ですね!

 

自然の除湿効果で、防カビ・アレルギー対策にも繋がりますし、部屋が快適になりますので、
快適な睡眠時間を確保することにも繋がります。
今年の暑さ対策にぜひお部屋のDIYも検討されてみてください。

監修者紹介

九州 大分県日田市にある梅江製材所の代表、梅江康弘です。
創業50年、木の魅力を探求し続けてまいりました。
厳選した木材のみを製材し、良質で綺麗な羽目板をお客様に自信を持ってお届けしています。

監修者:梅江康弘

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