HOME > 商品について知る > 加工について > 節埋め加工について
節埋め加工について
節埋め加工って?
木材の中には「節(ふし)」と呼ばれる部分があります。
これは木が成長していくにあたって、下の方の枝が枯れた部分の残りにあたるんですが、
節の中には、腐ってしまっていたり、硬化することによって脆くなってしまっていたり、
場合によってはヒビ割れを起こしたりしているケースが多々有ります。
また、節が完全に腐って死節(しぶし)となって抜け落ちてしまっている場合も有ります。
フローリングや床材などの比較的見た目をよくする部材の場合、
節がたくさん入っている板は除くケースが多いですが、
腰板や壁材では節が入ったものを使っているケースが多く見受けられます。
節が悪いだけで処分していては、資源の無駄にもなりますし、
なんとか再生できないかという考えから生まれたのが「節埋め加工」なのです。
当社では15年ほど前から節埋め加工を行い、商品として出荷しています。
今のように「節埋め加工」がなかった時代は、大工さんが現場で
パテをいれたりして対応をしていました。
当社でも加工を始めた4~5年間は樹脂を利用して固めていたのですが、
樹脂自体が化学物質ということもあり、健康に良くないとのことから、
現在は桧の枝を使用し、「節埋め加工」を行っています。
工程の紹介
(1)死節・抜け節のチェックをする
節埋め加工の工程は至ってシンプルなんですが、少し手間のかかる作業です。
まず、断裁された板を職人が目視で確認を行います。
この際、瞬時に何個の死節や抜け節があるかをチェックし、
あまりにも大きな節がある場合や規定数以上の節が確認できた場合は、
羽目板としてではなく、別商品として活用します。
あまりにも大きな節があると後々沿ってしまうので、羽目板としては使えなくなってしまいます。
(2)節穴をあける
節穴は15,20,25,30mmの4つの大きさに分類され、最適な大きさのドリルで10mmほどの穴をひとつづつあけていきます。
全部の節に穴をあけるわけではなく、将来的に抜けそうな節だけを選別するのですが、抜けるかどうかの判断は熟練職人にしかできない技術です。
(3)ボンドを塗る
次に節穴の開いた部分に、ボンドを一つづつ塗っていきます。この際使用しているのは自然用ボンドのため、健康にも優しい素材を使用しています。
(4)節駒(ふしこま)を打ち込む
節穴に1つずつ埋木をしていくのですが、埋木の直径は穴より0.1mmほど大きな円柱の棒(節駒(ふしこま)、枝ゴマといいます)を叩き込んでいきます。