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梅江製材所通信

HOME > 羽目板屋コラム > 杉の一枚板が新登場。職人の手が引き出す杉の美しさをお楽しみください。

杉の一枚板が新登場。職人の手が引き出す杉の美しさをお楽しみください。

今回の記事では、梅江製材所の新商品のお知らせをお届けします。

数十年の歳月をかけて育った国産杉の丸太を職人が丁寧に製材して生まれる「杉の天板(一枚板)」が新登場しました。
無垢ならではのぬくもりと香りが、あなたの暮らしに新しい物語を運びます。

 

そもそも「一枚板」って、どんなもの?

 

一枚板とはその名の通り、一本の丸太からつなぎ合わせることなく製材された、一枚の板のことです

最大の魅力は、自然が数十年、時には百年以上かけて描いた、世界にひとつだけの木目です。

 

一枚板は集成や貼り合わせをしていない、丸太からそのまま切り出した一枚の板でできており、木の表情をそのまま活かすので、木目や節、耳(外側の自然な形)もすべて一点ものです。

 

育った場所の日当たりや気候、土壌の栄養、風の当たり方など、あらゆる環境要因が木の成長に影響を与え、木目の表情を形作ります。それはまさに、その木だけの「指紋」のようなもの。そのためたとえ同じ種類の木であっても、全く同じ木目は存在しません。

 

一枚板テーブルは、その木が何十年、何百年とかけて描いてきた唯一無二のアートを、そのままの形で切り取ったものだからこそ、「世界に一つだけの特別な存在」と表現されるのです。

 

複数の木材を接着して作る集成材や、木目を印刷した化粧板とは異なり、一枚板には原木そのものの迫力と生命力が宿っています。どっしりとした厚みと重厚感が空間に落ち着きと豊かさをもたらし、毎日の暮らしに穏やかなぬくもりを添えてくれる存在です。

語りたくなる、世界に一つの希少性

大きな丸太からでも、テーブルにふさわしいまっすぐで美しい板が取れるのは、ほんのわずかです。節の位置や木目の通り方、内部の割れ。木の個性を見極めながら、一枚一枚を吟味して切り出します。
そうして選ばれた板は、厚みや反りを整えながら丁寧に仕上げられ、ようやく「一枚板」として形を成します。だからこそ、その一枚は世界にひとつだけの特別な存在となるのです。

 

「杉が持つ自然の美しさを、できるだけそのまま届けたい」――そんな思いが、この商品づくりの出発点です。

杉が持つ、やさしさと力強さ

杉は日本を代表する樹種のひとつ。

やわらかく軽やかな質感のなかに、やさしさと凛とした存在感を併せ持っています。
一本の丸太から切り出された板ごとに、木目の流れや色合いが異なります。木の中心に近い「赤身」と、外側の「白身」が織りなす自然のグラデーションや、木目の流れが自然の個性を映し出し、唯一無二の表情を生み出します。

 

梅江製材所が扱うのは、主に日田産の杉です。

古くから林業が盛んなこの土地は、雨量が多く豊かな自然に恵まれています。その中で木々はゆっくりと、着実に年輪を重ねていきます。こうして育った日田杉は、年輪の幅が狭く目が詰まった「素直な木」となるのが特徴です。

梅江製材所が作る「杉の一枚板」の特徴

私たちの作る一枚板には、長年木と向き合ってきた製材所だからこその譲れないこだわりがあります。それは、時間や手間がかかっても、本物の木の魅力を余すところなくお客様にお届けしたいという想いです。

樹齢60年の森から。職人の目利きが選ぶ「素直な木」

一枚板の品質は、素材となる原木選びで決まります。私たちは、主に樹齢60年以上の木材の中から、長年の経験を持つ職人が自らの目利きで丸太を厳選しています。

特にこだわっているのが、乾燥時に反りやひび割れが起きにくい「癖のない木」を選ぶこと。テーブルとして長くご愛用いただくためには、素直にまっすぐ育った木が最適なのです。

 

しかし、どんなに良い丸太を選んでも、製材は「切ってみなければわからない」といったある種の賭けのような側面もあります。実際に切り出してみなければ、中の状態は完全にはわかりません。1本の丸太から5〜6枚の板が取れたとしても、テーブル天板として使える高品質なものは、わずか2〜3枚程度ということも珍しくありません。

半年という贅沢な時間。杉本来の「呼吸」を守る天然乾燥

私たちが最もこだわっている工程が「乾燥」です。

 

厚さ6cmにもなる杉の板は、その内部に多くの水分を含んでいます。この水分を均一に、そして木の魅力を損なわずに抜いていく作業は、非常に繊細さを要求されます。

実は一度、乾燥機を用いて時間短縮を試みたこともありますが、急激な熱によって木材が変色してしまいました。

この経験から、私たちは木の呼吸を守る「天然乾燥」にこだわり続けています。

 

天然乾燥には、短くても3〜4ヶ月、私たちは万全を期して約半年という期間を見ています。決して効率的とは言えないかもしれません。しかしこの時間が、木を最高の状態へと導いてくれるのです。

暮らしやお店に、杉の温もりを

DIYの楽しみも。あなただけの空間を作る、自由な仕上げ

お届けする一枚板は、あなたの暮らしやアイデアに合わせて自由に仕上げられる「素材」です。自分の手で世界に一つだけの家具を育てていく。そんなDIYの楽しみを、この一枚板から始めてみませんか?

 

ダイニングテーブルはもちろん、PCデスクやキッチンカウンター、玄関先のベンチにも最適です。

最近では通販サイトなどでも様々なデザインのテーブル脚が販売されています。インパクトドライバー一本で簡単に取り付けることができるので、ぜひ挑戦してみてください。

【今後は加工オプションも予定しています】

もちろん、「DIYは少しハードルが高い…」と感じる方もいらっしゃると思います。

そんなお客様のために、将来的にはご希望の長さにカットしたり、塗装を施したりといった加工オプションも準備していく予定です。

無垢材と共に暮らすということ。

最後に、知っていてほしいことがあります。

杉に限らず、無垢材は急激な温度・湿度の変化で反りや割れが生じることがあります。

 

また杉は、手触りが温かく、木材の中では比較的柔らかな性質です。暮らしの中で生まれる傷は、避けられないかもしれません。

しかし、私たちはその傷や色の変化さえも、無垢材ならではの愛おしい「味」だと考えています。 ご家族と過ごした時間、日々の出来事が刻み込まれることで経年変化とともに、より一層深い愛着のある存在へと育っていきます。

どうぞ傷や変化を気にしすぎることなく、天然素材が持つ豊かな表情の移り変わりを末永くお楽しみください。

 

世界にひとつの杉の天板を、あなたの空間に

杉の一枚板は、時間をかけて育ち、手をかけて仕上げられた「自然の作品」です。
その美しさは年月とともに深まり、暮らしの風景の一部となっていきます。

 

「木の香りと温もりを感じる空間をつくりたい」

 

そんな方にこそ、この国産杉の一枚板をおすすめします。

 

監修者紹介

九州 大分県日田市にある梅江製材所の代表、梅江康弘です。
創業50年、木の魅力を探求し続けてまいりました。
厳選した木材のみを製材し、良質で綺麗な羽目板をお客様に自信を持ってお届けしています。

監修者:梅江康弘

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